貿易ニュース 3月2010年

31/03/10 輸入豚肉の規制を政府に要求 − NSW農家協会
31/03/10 生産したドライフルーツの色が濃く、輸出に不向き−ビクトリア州
31/03/10 サイクロンでサトウキビに大きな被害 − クイーンズランド州
31/03/10 洪水によりカンガルー肉の供給が不足−ニューサウスウェールズ州
24/03/10 冷蔵庫のエネルギー消費効率を過大に宣伝−LGエレクトロニクス社
24/03/10 野菜生産者たちはタイへの輸出に期待 ー タスマニア州
24/03/10 地震でチリ産ワインに被害も、豪産ワインの供給過多は解消されず
24/03/10 昨年のマンゴは過去2番目の大豊作 − 北部準州
24/03/10 遺伝子組み換え操作を行なったバナナを収穫中−クイーンズランド州
24/03/10 伊藤ハムの豪州子会社ロックデール・ビーフ社を買収 − JBS
17/03/10 ”イラナイのならラクダをタダでくれ”と海外からの依頼が増加
17/03/10 大西洋クロマグロの取引禁止には反対 − オーストラリア政府
17/03/10 豪州の衣料メーカーが世界初バナナ繊維を使った男性用パンツを発売
17/03/10 ひょうが降る嵐によって果実農家に大被害 − ビクトリア州
17/03/10 1月の豪州全体の生乳生産量が6.6%減、ビクトリア州は9.3%減
17/03/10 2月のNZの新車販売台数は乗用車と商用車ともに前年を上回
10/03/10 住友商事が豪州の穀物会社に出資、アジア・中東向け輸出を拡大
10/03/10 世界自然保護基金が新しく建設予定のクルマエビの養殖場に懸念
10/03/10 豪州の金の生産量が急増、今年の生産額が100億ドルに
10/03/10 2月の日本向けラム輸出は昨年7月以来最高も、前年同期比で30%減
10/03/10 チリでの地震で日本の製紙会社がタスマニアのウッドチップに注目
10/03/10 豪州の2月の新車販売台数は前年同月比.7.4%増、個人客が戻る
03/03/10 カンガルーに個体識別タッグを装着、ロシアへの輸出再開に期待
03/03/10 アデレード南西部で地中海ミバエの幼虫を発見−南オーストラリア州
03/03/10 サーモン養殖業者タサール社が施設拡張計画 − タスマニア州
03/03/10 子羊価格の高騰と豪ドル高で、大手ラム輸出業者が3ヶ月間操業停止
03/03/10 オーストラリアは輸出したラノリン(羊毛脂)を高値で再輸入
03/03/10 オーストラリアで最後のツナ缶詰工場が閉鎖に−南オーストラリア州

                                                                 

03月31日2010年 輸入豚肉の規制を政府に要求 − NSW農家協会

  ニューサウスウェールズ州農家協会は、連邦政府に対してオーストラリアに輸入される豚肉の規制を要求する活動を行なっている。 
  オーストラリアの豚肉生産者は2,600トンの輸入豚肉と毎週闘っている。 豚肉業界団体Australian Pork Limitedは、100%オーストラリア産豚肉として'Pork Mark'の宣伝を消費者に展開している。 しかし、ニューサウスウェールズ州農家協会の豚肉委員会のマルコム・ゲット会長は、より良いマーケティングだけでは不十分として、「依然、記録的な量の豚肉が輸入されている。 これをなんとか抑えることが出来ないか? シドニーの卸業者から大きなプレッシャーがかかっており、オーストラリアの豚肉の加工業者は価格の引き下げに迫られている。 卸業者は安い価格を得るために、大量の輸入豚肉を使っている」と話した。 (Source: ABC, 25/03/10 "Pig farmers want imports restricted")

03月31日2010年 生産したドライフルーツの色が濃く、輸出に不向き−ビクトリア州

  ビクトリア州北西部でドライフルーツの生産が真っ盛りであるが、ほとんどの干しブドウの色が濃くなっている。 味自体は濃い色でも明るい色でも違いはないが、生産者に支払われる金額は、濃い色だと1トン当たり数百ドル少なくなる。 
  ドライフルーツ輸出業者Sunbeam Foods社のクリス・エリス氏は、「主要な輸出マーケットは明るい色の干しブドウだけを求めており、今年はその需要に対応するのに生産者は苦慮している。 輸出需要に供給が追いついていないのは明らかである。 世界で干しブドウの色に関しての論議はあるが、明るい色の干しブドウの需要は大変高い」と話した。 (Source: ABC, 24/03/10 "Dried fruit crop too dark for export requirements")

03月31日2010年 サイクロンでサトウキビに大きな被害 − クイーンズランド州

  クイーンズランド州北部のサトウキビ農家は、今年は豊作だったのにサイクロン”ウルイ”によって大きな被害が出たと話した。 
  Proserpineに住むサトウキビ生産者のマイケル・ポーター氏は、「初期の被害状況は、サトウキビ業界の調査・開発を行なうBSES社の職員によって調べられた。 全収穫量の10%が被害を受けた。 そんなにたいした量ではないと言う人がいるかもしれないが、今年の収穫量に大きな影響を与えている。 今年のサトウキビの収穫量は180万トン強を予想し、生産者たちはこの予想を楽観視しており、良い年になるはずであった。 それがサイクロンの被害によって10%なくなることは、18万から20万トンなくなるわけで、現在の価格からすると、生産者は800万ドルの収入減となる。 生産者1戸当たり平均3万5,000ドルの損失となる。 多くの生産者たちは、今年は豊作でも借金状態に突入することになる。 今回の損失は地域経済にも影響する」と話した。 (Source: ABC, 23/03/10 "Cyclone cane damage to cost millions")

03月31日2010年 洪水によりカンガルー肉の供給が不足−ニューサウスウェールズ州

  ニューサウスウェールズ州北西部の洪水により、カンガルー肉の供給に影響が出ている。  洪水の影響で、一部の地域の孤立や道路が寸断されていることにより、猟師たちがカンガルーの狩猟を行なうことが困難な状態になっている。 
  カンガルー肉加工業者のトム・トンプソン氏は、「洪水の影響は今後2ヶ月間は続くであろう。 すでにニューサウスウェールズ州では2週間前からカンガルーの供給が大幅に不足している。 洪水で猟に出ることが出来なければ、今ある在庫で対処するしかないが、影響は出ている。 小売店で食用のカンガルー肉が不足しているのに気が付くことになるだろう。 しかし、雨は長期的に見てカンガルー業界にとって良いニュースで、今後のカンガルーの繁殖につながる」と話した。 (Source: ABC, 26/03/10 "Kangaroo meat in short supply")

03月24日2010年 冷蔵庫のエネルギー消費効率を過大に宣伝 − LGエレクトロニクス社
  LGエレクトロニク社が、一部の冷蔵庫においてエネルギー消費効率を過大に宣伝していることが分かった。  同社はそれらの冷蔵庫を購入した1,000人以上の人々に陳謝し、余分な電気代の補償を行なうと約束した。 
  消費者グループのチョイス(Choice)は定期的な検査で、LG社の冷蔵庫が宣伝しているより20%以上の電気が必要であることを突き止めた。 
  LG社が規則に違反するのは今回が初めてではなく、3年前にもエアコンでエネルギー消費効率の誇大広告によって、オーストラリア自由競争・消費者委員会(ACCC)から300万ドルの罰金を科されている。 
  同社のデービット・ブランド役員は、「我々は意図的に法律を犯している訳ではない。 不幸にして起こった今回の出来事にしても、できるだけ迅速に対応している。 LG社としては、オーストラリアだけでなく本社がある韓国でも、今回のことを教訓にして今後の改善を検討しようとしている。 不正なエネルギー消費効率の表示によって冷蔵庫の販売を伸ばそうとする意図はなかった。 我々は製品の品質については非常に真剣に考えてる」と話した。 (Source: ABC, 18/03/10 "LG pays price for power-hungry fridges")
03月24日2010年 野菜生産者たちはタイへの輸出に期待 ー タスマニア州

  大手食品会社McCain社がタスマニア州Smithtonにある工場を今年末に閉鎖することで、タスマニア州の野菜生産者たちはタイへの輸出に期待している。 
  タイの食品卸会社Pupat社が、農家の人たちと契約を結ぶために近々タスマニア州を訪れる。 Pupat社はバンコックで、多くの高級レストランや店舗に商品を卸している。 
  タスマニア農業研究機関(TIAR : Tasmanian Institute of Agricultural Research)のデービット・ウェル氏は、現在サプライ・チェーンの構築を行なっており、「今回はタスマニア州の農家にとって、ビジネスを伸ばす絶好のチャンスである。 我々は農家の人たちにビジネスを拡大するチャンスであると説明する。 野菜産業が低迷から抜け出すにはビジネスを拡大するしかない。 沈んでいくタイタニックのなかで座っているイスを替えるだけではダメだ。 もし素晴らしい契約が結べたら死守せよ、我々が言いたい事は、”ビジネスを拡大せよ”である」と話した。 (Source: ABC, 23/03/10 "Struggling Tassie vegie growers look to Thailand")

03月24日2010年 地震でチリ産ワインに被害も、豪産ワインの供給過多は解消されず
  チリはニュー・ワールドワイン市場の中でも、オーストラリアにとって最大の競争相手である。 先月の地震で1億2,500万リットルのチリ産ワインが被害を受けたが、オーストラリアの慢性的なワインの供給過多の解消にはならない。 
  チリのワイン業界団体のチリワイン組合(Vino de Chile)は、地震で2億2,500万USドル(2億7,500万豪ドル)のワインが被害を受け、オーストラリア産ワインがワイン市場が急成長して、チリ産ワインが一番売れている中国などのマーケットでマーケット・シェアーを伸ばしていく予想を明らかにした。 しかし、今回被害を受けたのは昨年の生産量の12.5%に過ぎず、同組合のレネ・メリノ会長は、「ワインの供給量はすぐに通常の状態に回復する」と予想している。 
  オーストラリア・ワインメーカー連盟 (WFA : Winemakers Federation of Australia )は、現在オーストラリアには約10億リットルのワインの余剰在庫があると推定している。 それに加えて年間2-4億リットルのワインが新しく生産されており、すべてが販売できずに価格の下落に直面している。 (Source: The Australian, 15/03/10 "Chilean wine industry expected to recover quickly from earthquake losses")
03月24日2010年 昨年のマンゴは過去2番目の大豊作 − 北部準州
 北部準州マンゴ産業協会は、2009年のシーズンに北部準州(Northern Territory)で250万トレイのマンゴが収穫され、過去2番目の豊作となったと発表した。 
  同協会のマレー・会長は、「昨年はマンゴの花の開花が予想より長く続き、また病気の発生も少なかった。 北部準州のマンゴはオーストラリアのなかでも秀逸であるが、収穫の予想は非常に難しい。 開花時期や収穫時期の天候に大きく左右される。 そして、今以上の農家がマンゴを栽培するとは思わない。 昨年は記録的な収穫量であるが、マンゴの木1本当りの収穫個数は前年より少なくなっている。 過去2年間のマンゴ市場は安定しており、ほとんどのマンゴ農家はそれなりの収入があったが、今後農家がマンゴの栽培を積極的に行なうのかどうかは分からない」と話した。 (Source: ABC, 18/03/10 "Mango madness as NT produces huge harvest")
03月24日2010年 遺伝子組み換え操作を行なったバナナを収穫中−クイーンズランド州
03月24日2010年 伊藤ハムの豪州子会社ロックデール・ビーフ社を買収 − JBS
  大手牛肉加工会社JBSは、ニューサウスウェールズ州南のYancoにあるロックデール・ビーフ(Rockdale Beef )社の買収に乗り出す。 
  2-3週間に渡る買収の噂のあと、JBSは牛の飼育場、飼料工場、食肉加工場などの総合施設を所有するロックデール・ビーフ社を買収価格を公表せずに買収することを発表した。 ロックデール・ビーフ社は日本の伊藤ハムと三菱商事が所有し、年間20万頭の牛の処理能力があり、世界12ヶ国に牛肉などを輸出している。 
  JBSは昨年だけでも、アメリカのテキサス州ピッツバーグの養鶏業者Pilgrim's Pride Corp社、ブラジルの牛肉業者Bertin SA社、オーストラリアの南オーストラリア州Bordertownにあるラム生産・加工会社のTatiara Meat Co,社を買収している。 (Source: Weekly Times, Nes, 22/03/10 "JBS to buy Rockdale Beef")
03月17日2010年 ”イラナイのならラクダをタダでくれ”と海外からの依頼が増加
  オーストラリア政府は、「海外のメディアで中央オーストラリアでの野生ラクダの駆除が報道されてから、海外からラクダについての依頼が多数送られている」と話した。 
  ラクダ業界の代表者たちは、「オーストラリアがタダでラクダを提供すると思っている中東や北アフリカの人たちから、1日平均4件の問い合わせがある」と話す。 オーストラリアの奥地には100万頭以上の野生のラクダが生息しているとみられ、さまざまな被害が出ており、駆除が行なわれている。 オーストラリア奥地でラクダが射殺されているニュースは、海外のメディアで大きく扱われている。 連邦政府は、アリススプリングスの企業とラクダの駆除の契約を結んでいるが、ラクダの生体輸出を勧める声も高まっている。 
  政府の貿易促進庁(Austrade)は、「問い合わせをしてくる人たちはタダでのラクダを望んでいる。 そのような人たちには、『ラクダを捕獲するのは簡単ではなく、船積み費用も高く、もちろん輸送費は無料ではない』と説明している」と話した。 (Source: ABC, 15/03/10 "Traders seek free camels from Australia")
03月17日2010年 大西洋クロマグロの取引禁止には反対 − オーストラリア政府

  世界的に個体数が減っているが、オーストラリア政府は大西洋クロマグロの世界的な取引禁止には賛成しない方針決定をした。 その代わり、連邦政府のピーター・ギャレット環境相は、より厳格な大西洋クロマグロの取引管理対策を支持している。 
  オーストラリアは明日からドーハで始まり、175ヶ国が集まるワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約=CITES)の会議に参加する。 大西洋クロマグロの現在の個体数は乱獲によって、1940年代の個体数の15%になっていると推定されている。 
  ギャレット環境相は、「包括的な国際取引の禁止は、国際的な漁獲管理や種の保存の協力を衰退させることになる。 そして、各国がそれぞれの国で消費するための大西洋クロマグロの捕獲は認められるべきである」と話した。 環境保護団体のグリーン・ピースや野生生物の取引をモニタリングする世界最大のNGOの”TRAFFIC ”は、「大西洋クロマグロの個体数は非常に少なくなっており、漁獲することを全面的に禁止すべきである」と主張している。 (Source: ABC, 12/03/10 "Australia won't back tuna trade ban")

03月17日2010年 豪州の衣料メーカーが世界初バナナ繊維を使った男性用パンツを発売

  オーストラリアの衣料メーカーが、世界で初めてバナナ繊維を使った男性用パンツを発売した。 
  男性用衣料メーカーのaussieBum社の広報担当ロイド・ジョーンズ氏は、「オーストラリアでは納入業者が見つからなかったので、環境に優しい下着を生産するためにアジアからのバナナ繊維を使用している。 この下着はヨーロッパで大きな需要があり、多くのひとからの問い合わせが相次いでいる。 質問で多いのは、『どうような着心地か?』とか『この下着はどのような匂いがするのか?』などである。 『バナナの匂いがするのか?』については、そのような匂いはしないし、サルやほかの動物があなたのあとを追いかけるようなことはないと返事している。 一部のひとに写真で製品を見せたところ、実際に触ってみたいとの要望があり、触らせたところ、バナナ繊維で作った下着は大変柔らかくて、軽い素材であるとの感想であった」と話した。 
  オーストラリアのバナナ業界は、「オーストラリアの主要なバナナ生産地の近くには、生産能力がないので、バナナ繊維の提供は困難である」と話した。 (Source: ABC, 11/03/10 " Banana underpants have appeal of their own")

03月17日2010年 ひょうが降る嵐によって果実農家に大被害 − ビクトリア州

  ビクトリア州でひょうが降る嵐によって、果実生産者は何百万ドルもの被害を被り、特にリンゴ園は大きな打撃を受けた。 
  果実業界と生産者たちは現在被害の状況を調べているが、一部の畑は全滅で、ほかの地域も来シーズンに収穫する木に被害が出ている。 ビクトリア州果実生産者協会のジョン・ウィルソン氏は各地を視察し、「Goulburn Valley地域やGippsland地域の被害は甚大である。 一部の畑は全滅で、いくつかの生産者はもとの畑に戻るまで少なくとも1年以上はかかる。 今回のひょうの嵐は、Goulburn Valley地域やGippsland地域をほぼ一直線で移動していった。 果実生産者は多大な被害にあっている」と話した。 (Source: ABC, 12/03/10 "Big losses for Victorian apple growers")

03月17日2010年 1月の豪州全体の生乳生産量が6.6%減、ビクトリア州は9.3%減

  最新の酪農業界の統計によると、広範囲な干ばつと昨年の世界的な景気低迷で、オーストラリアの酪農業界にマイナスの影響が出ていることが分かった。 
  業界団体Dairy Australiaの1月の報告書では、オーストラリア全体の生乳生産量が昨年7月から6.6%減少しているとしている。 最も生産量が落ち込んだのは、オーストラリアで最大の生産量を誇るビクトリア州で約10%減少している。 
  Dairy Australiaのマックス・ロバーツ会長は、「ビクトリア州、南オーストラリア州、タスマニア州での生産量の落ち込みは、ほかの州で一部カバー出来ている。 しかし、この統計はかなり重大な結果である。 オーストラリア全体では6.6%減少し、ビクトリア州は9.3%減少した。 その一方、ニューサウスウェールズ州は4.6%、クイーンズランド州は2.5%、西オーストラリア州は4.9%それぞれ増加している。 しかし、それらの州の生産量は少なく、オーストラリア全体の70-75%の生乳を生産するビクトリア州の落ち込みが今回の統計結果の大きな要因となっている」と話した。 (Source: ABC, 10/03/10 "Big fall in Victorian dairy production")

03月17日2010年 2月のNZの新車販売台数は乗用車と商用車ともに前年を上回る

  ニュージーランドの2月の新車自動車の販売台数は、乗用車と商用車ともに前年同月を上回った。 
  2月の新車乗用車の登録件数は4,302件で前年同月と比べて13.3%増え、新車商用車は1,357件で前年同月比7.4%増となり、1月と比べると23.1%増加した。 ニュージーランド自動車産業協会(MIANZ)のカーCEOは、「2月の新車登録件数は、1月に続いて需要の力強さを表したもので、自動車業界は安定的に改善し、今後良くなっていく」と話した。 
  2月のメーカー別の新車販売台数は、商用車部門では、1位がトヨタの438台、2位がフォードの204台、3位が日産の142台であった。 また乗用車部門では、1位がトヨタの551台、2位がホールデンの433台、3位がフォードの402台となっている。 乗用車と商用車を合わせた1月と2月の累計では、1位がトヨタの2,479台、2位がホールデンの1,356台、3位がフォードの1,216台となっている。 
  2月のモデル別の販売台数は、1位がスズキ”スイフト”で234台、、2位がマツダ”3”の197台、3位がホールデン”コモドア”の195台となった。 (Source: MIANZ, 04/03/10 "February sees continued growth")

03月10日2010年 住友商事が豪州の穀物会社に出資、アジア・中東向け輸出を拡大

  住友商事は豪州の穀物会社であるEmerald Group Australia Pty Ltd(会長: Alan Winney、本社:豪州メルボルン)に50%出資したと同社のニュースリリースで発表した。 
  Emerald社は2004年に創業された穀物会社で、豪州穀物業界での規制緩和が進む中、急成長を遂げている会社。 小麦、大麦、菜種などの穀物を全豪各地の生産農家から買い付け、集荷・販売する役割を担っており、今後5年以内に豪州穀物生産量の15%強にあたる500万トンの集荷を目指している。
 住友商事は2005年に豪州での内陸穀物集荷倉庫や輸出ターミナル事業に進出しており、今般新たに集荷事業にも参入することで、日系企業としては唯一、穀物の内陸集荷から輸出までの川上バリューチェーンを整えることとなる。 
  豪州は年間3千万トン強の穀物を生産し、その大半を輸出しており、その立地優位性と穀物の品質の高さから、特に豪州産小麦の大半は食用として、また大麦もビール原料および飼料用として、アジアや中東を中心に輸出されている。 日本向けにおいては、高級うどん・中華麺粉原料として高い評価を得ている。
 アジアでは人口増加に加え、経済発展で食の欧米化が進んでいることから、食用目的の穀物(麺、パン、菓子類で使用する小麦など)だけでなく、製油目的の油脂原料(大豆、菜種など)、畜産向け飼料原料(コーン、大麦など)の需要が急増している。同社はそれに応えるべく、豪州での穀物集荷事業に参入し、豪州産穀物の安定供給体制を整え、アジア向けや中東向け輸出を拡大する。 (Source: 住友商事 ニュースリリース、05/03/10 "豪州で穀物集荷事業に参入”)

03月10日2010年 世界自然保護基金が新しく建設予定のクルマエビの養殖場に懸念
  世界自然保護基金(WWF : World Wildlife Fund)は、クイーンズランド州北部Bowen近くに建設予定の新しいクルマエビの養殖場の作業状況を注視していくと語った。 
  先週末、オーストラリア連邦政府のピーター・ギャレット環境相は、世界遺産の地域に建設される新しい養殖場の許可を出した。 WWFのピエット・フィレット教授は、「ギャレット環境相がこの養殖場に対して19項目の厳しい条件を設けたことは歓迎するが、WWFとしてはこのプロジェクトが環境に与える影響を監視していく。 我々はこのプロジェクトのAbbot Point地域におけるすべての痕跡に懸念を抱いている」と話した。 (Source: ABC, 08/03/10 "WWF to monitor new prawn farm")
03月10日2010年 豪州の金の生産量が急増、今年の生産額が100億ドルに

  記録的な金の高値のなかオーストラリアでの金の生産量が増えていることで、今年のオーストラリアの金の生産額が100億ドルになろうとしている。 
  メルボルンに拠点を置く業界のコンサルタント会社Surbiton Associates社が昨年12月に行なった生産量の調査で、今後の生産額が力強く伸びることが分かった。 2009年7-9月期の金の生産量は4-6月期より13%(7トン)増えて62トン(200万オンス)となり、前年同期比でも14%増加している。 
  オーストラリアの2009年の総生産量は前年度より3%増えて227トン(730万オンス)となり、現時点でのオーストラリアの金の価格は1オンス当たり1,250豪ドルであるから、総額は90億豪ドルとなる。 現在、金の輸出額は石炭と競争しており、鉄鉱石、料理用石炭に次ぐ第3位の輸出額となっている。 
  昨年30億ドルをかけてNewmont社が再開発した西オーストラリア州Darling RangesのBoddington鉱山は今後の金産業のカギとなる。 そして、金の価格が上昇していることで、昨年10-12月にはほかの鉱山も生産量を増やしている。 Boddington鉱山は始まったばかりで、昨年10-12月の生産量は3.7トン(11万8,000オンス)であったが、今年は四半期当たり20万オンス以上生産する見込みである。 
  ほかの大手鉱山会社5社の10-12月期の生産量は、Super Pitが68万オンス、NewcrestのTelfer鉱山が67万4,445オンス、Gold Field Ltd社のLefroy鉱山が41万4,590オンス、 Newmont社のJundee鉱山が41万1,000オンス、AngloGold Ashanti社の Sunrise Dam 鉱山が40万1,112オンスとなっている。 (Source: The Age/SMH, 08/03/10 "Gold revenue to reach $10bn")

03月10日2010年 2月の日本向けラム輸出は昨年7月以来最高も、前年同期比で30%減
  2月にオーストラリアは日本に616トンのラムを輸出し、2009年7月以来最高の輸出量となったが、2月としては過去2番目の記録となった昨年2月と比べると30%減少している。 2月の日本向けは冷蔵ラムが414トンで前年同月比9%減、冷凍ラムは同52%減の202トンとなっている。 
  昨年の2月は大幅な豪ドル安(今年の2月と比べて米ドルに対して37%安)で、日本の輸入業者が大量に輸入し、オーストラリア側の供給もそれに対応していた。 しかし、昨年半ばまでの在庫を確保すると日本は輸入を抑制し、夏場のオーダーは期待していたよりも少なかった。 そして、8月からは日本でのラムの需要低下、オーストラリア産子羊価格の高騰、豪ドル高により日本への輸出量は減少していた。 (Source: MLA, 04/03/10 "Lamb exports to Japan sheepish")
03月10日2010年 チリでの地震で日本の製紙会社がタスマニアのウッドチップに注目

  チリでの巨大地震を受けて、日本の製紙会社がウッドチップを求めてタスマニアに注目するかもしれない。 
  パルプ・製紙産業アナリストのロバート・イーストメント氏は、「チリで発生した地震で、2ヶ所のウッドチップ積み出し港のインフラが破壊された。 タスマニア州の木材会社ガンズ社は、ウッドチップの販売不振もひとつの要因として、今年度の上期(12月期)の利益を98%減と発表している。 もし日本の日本製紙や三菱製紙がウッドチップの供給源をチリ以外にタスマニアからも検討すれば、業績不振のガンズ社にとって良いニュースとなる。 チリでの地震は非常に痛ましいことで、我々も大変気の毒に思う。 しかし、チリでの植林地と積出港との間のインフラは大きな被害に遭っている。 道路や橋は寸断されており、日本のバイヤーたちは短期的にタスマニアのウッドチップを買い付けるようになることを期待している」と話した。 
  ガンズ社の広報担当は、「日本のバイヤーとの交渉は継続して行なっているが、チリでの自然災害のことを考えると、今この件にコメントするのは不適切である」と話した。 (Source: 02/03/10 "Chile's woodchip customers look to Tas")

03月10日2010年 豪州の2月の新車販売台数は前年同月比.7.4%増、個人客が戻る

  連邦自動車産業会議所(FCAI)が発表した統計によると、2月の乗用車、 SUV(多目的スポーツ車)、商用車を含めた新車自動車販売台数が8万2,219台となり、前年同月と比べて7.4%(1万1,978台)増加した。 
  FCAIのアンドリュウ・マッケラーCEOは、「2月の販売台数は大変力強い結果となり、新車販売の成長が再び始まる証拠となっている。 個人のお客様が市場に戻ってきており、前年同月比で9.3%増えている。 昨年の金融不安の後、個人のお客様が新車を購入し始めたことは我々にとって励みとなる。 昨年政府によって実施された減税措置で法人が購入した新車の納車がほどんど終わり、政府の景気刺激対策なしで、今後新車市場がどうなるかを注視していかなければならない。 金利引き上げの影響もあり、個人のお客様の購入に対する自信の維持が、今後の経済のカギとなる」と話した。 
  2月は法人への販売も好調で前年同月比22.7%増で、特にレンタカー会社の購入が前年同月比175%増となっている。 2月のメーカー別の販売台数の1位はトヨタでマーケットシェアーが20.5%、2位はホールデンの13.6%、そして初めて3位になったのはヒュンダイで8.8%となった。 (Source: FCAI, 03/03/10 "Private buyers help lift new car sales")

03月03日2010年 カンガルーに個体識別タッグを装着、ロシアへの輸出再開に期待
  クイーンズランド州政府は、食用に捕獲するカンガルーに2種類の個体識別タッグを付けることを試験的に実施していると発表した。 
  ロシアはオーストラリア産カンガルー肉を、食品安全に対する懸念を理由に輸入を禁止している。 同政府のティム・マルヘレン第一次産業相は議会で、「このタッグシステムは、カンガルー肉のトレーサビリティーを高めるために試験的に行なっており、海外の輸出マーケットが再び開かれることを望んでいる。 このタッグシステムの技術は、すでにオーストラリアでカジノのチップなどを判別することに使われているが、カンガルーや野生動物に使用されるのは初めてとなる。 この個体識別タッグには個々のカンガルーの情報が記録される」と話した。 (Source: ABC, 24/02/10 "Kangaroo tagging could restore meat exports: Mulherin")
03月03日2010年 アデレード南西部で地中海ミバエの幼虫を発見−南オーストラリア州
  民家で栽培されていた桃から地中海ミバエの幼虫が発見され、南オーストラリア州のアデレード近郊やSouth Brightonが今後12週間、検疫隔離地域と指定されることになった。 この地域からのピーマン、トウガラシ、ナスなどの生の果物や果菜類の移動は禁止される。 
  南オーストラリア州政府第一次産業省のブルース・ベーカー氏は、「もし人々がこの検疫規則に従わなければ、南オーストラリア州の総額4億8,000ドルの果実・野菜産業は危険にさらされることになる。 我々はこの検疫隔離地域に住む人たちに、自宅で採れた果物をジャムに加工するか、料理するか、保存加工するなどして、絶対に生の果物をこの地域の外に持ち出さないように通達している。 もし余った果物があるのなら、検疫当局のホットラインに電話してもらえば、職員が引き取りに行き、適切に廃棄処分する」と話した。 (Source: ABC, 02/03/10 "Fruit fly quarantine for Adelaide's south-west")
03月03日2010年 サーモン養殖業者タサール社が施設拡張計画 − タスマニア州
  タスマニア州の大手サーモン養殖業者タサール(Tassal)社は、病気によるサーモンの死亡率の減少や抗生物質の投与量を削減するため、同州南部の養殖施設の拡張を計画している。 
  同社に対しては、サーモンのエサなかに抗生物質を使用することや、養殖場による環境への影響が懸念されている。 同社はBruny Island沖にある養殖生け簀を46%増やすことにしているが、サーモンの数は増やさず、病気の原因となる生け簀内の混雑を解消することを目的としている。 さらにそれぞれの生け簀から出る廃棄物も削減できるとしている。 
  このプロジェクトの責任者のリンダ・サムスCSO(Chief Sustainability Officer:持続的企業価値向上推進責任者)は、住民60人が参加したこのプロジェクトの公聴会に参加し、「参加者の中には生け簀によってボートの運航が阻害されるのではないか、美観や環境が損なわれるのではないかなどの懸念が出された。 しかし、我々の説明で多くの人たちはそれらの懸念が払拭されたのではないか。 46%の拡大は今ある生け簀の半分以下を増やすだけである」と話した。 
  このプロジェクトについての関係各署からの許可の取得は、12ヶ月後となる予定である。 (Source: ABC, 21/02/10 "Tassal gauging public opinion on expansion plans")
03月03日2010年 子羊価格の高騰と豪ドル高で、大手ラム輸出業者が3ヶ月間操業停止

  記録的な子羊の価格とオーストラリア・ドル高が、オーストラリアの大手ラム輸出業者に打撃を与えている。 
  食肉会社Castricum Brothers社は、ビクトリア州Dandenongにある同社の加工工場を3ヶ月間閉鎖すると発表した。 同社はオーストラリア本土の州やタスマニア州から多くの子羊を買い付け、世界各国にラム商品を輸出している。 
  タスマニア州の家畜市場の通信員のリチャード・ベイリー氏は、「今回の決定は重大である。 Castricum Brothers社からの話では、『子羊の価格が1キロ当たり5ドルで、オーストラリア・ドルがUS80セントでは利益が出ず、このまま赤字を垂れ流すことはできない。 もし、今後子羊の価格とオーストラリア・ドルが低くなれば、違う展開を考慮するかもしれない』としている。 しかし、今回のことで他の企業も追従することが懸念される。 もし、あと2-3社が一時的にでも操業を停止したら、子羊の需要と供給のバランスが崩れてくる」と話した。 (Source: ABC, 25/03/10 "Lamb exporter to temporarily close")

03月03日2010年 オーストラリアは輸出したラノリン(羊毛脂)を高値で再輸入
  オーストラリアはラノリン(羊毛脂)を輸入する必要がないと思われるが、オーストラリアの羊から摘出した脂肪分はアジアで加工されて付加価値を増し、毛を刈り込まれた羊の皮膚を保護するためのスプレーの主原料としてオーストラリアに再輸入されている。 
  サーモ・スキン(Thermo Skin)を発明したヘンリー・キング氏は、「ラノリンを極度の気候から守るための人への応用を研究しているが、原料コストが高くなってきている。 残念ながらすべてのラノリンは輸入品である。 オースラリア産のラノリンはシンガポールで精製され、それをイギリスかアメリカで加工されている。 そして、イギリスとアメリカの企業が販売値段を引き上げており、我々にとって非常に困難な状況になっている。 問題は羊から直接抽出した脂肪分は使用できないことで、何度も試みてみたがダメであった。 我々の研究には高度に精製されたラノリンが必要である」と話した。 (Source: ABC, 24/02/10 "Australia re-importing its own lanolin for sheep spray")
03月03日2010年 オーストラリアで最後のツナ缶工場が閉鎖に−南オーストラリア州